茨城県の中心にあり、美しい自然と歴史的な名所がたくさん存在する水戸市。そんな水戸市でも近年、空き家の増加が深刻化しています。
この記事を読まれている方の中にも、相続などで空き家を取得したが、今後どうして良いかわからない…と途方に暮れていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、水戸市における空き家問題の現状と、その解決策について、空き家のことで悩まされている家主様向けにわかりやすくお伝えしていきたいと思います!
この記事を読むことで、水戸市の空き家の現状、空き家の管理のポイントや手放す際にオススメな空き家バンクの使い方、水戸市が行っている支援制度などなど、空き家の悩みを解決できる様々な情報をお伝えします!
また私たちは、茨城県で長年空き家の活用や片付けに向き合ってきた経験から、様々なご相談やアドバイスも承っております。ぜひ一度、小さなことでも空き家の悩みを相談してみませんか?
水戸市の空き家問題の現状
日本全体でも空き家率は年々上昇していて、水戸市もその例外ではありません。
総務省のデータによれば、2023年時点では日本全国で900万戸もの住宅が空き家になっています。これは住宅全体の13.8%にのぼる数で、すでに住宅の10戸に一つ以上が空き家になっているということです。
なお水戸市でも、今年2024年時点での空き家率は15.5%と全国平均よりも高くなっています。
空き家の数は今後も増え続け、2030年には日本の総住宅の30%以上、つまり約3戸にひとつが空き家になるという予想もあります。
空き家問題の原因
空き家が増え続けている大きな原因のひとつには、高齢化とそれに伴う相続の問題があると言われています。
中でも最も多いのが、高齢の両親が亡くなるか施設に入所した後、その家を親族が相続したものの、管理に手が回らず空き家となってしまうパターンです。
空き家を相続していきなり管理の手間や責任を負わされても、安くないお金は掛かるし困惑してしまうのも当然でしょう。いかに空き家所有者の負担を軽減し、空き家の活用を増加させるかが水戸市の課題となっています。
空き家を持っていることのリスク
空き家の所有者が負うリスク
空き家を管理せずに放置していると、空き家の所有者にも、またその地域にも様々な危険が及んでしまいます。
特に空き家の管理が長い間なされていない場合、行政指導の対象となってしまいます。
2023年には、これまで状態が悪く管理がなされていない空き家を指す「特定空き家」というカテゴリーに加えて、特定空き家になる可能性のある予備軍も「管理不全空き家」として、行政指導の対象になりました。つまり、行政指導の対象になる空き家の範囲が広がったということです。
自治体から「管理不全空き家」と認定され行政指導を受けると、固定資産税の軽減措置が解除されてしまい、固定資産税が最大6倍に跳ね上がってしまいます。
また、行政指導に従わなかった場合、自治体によって解体され、解体費用を請求されるということもあります。
さらに、古くなったブロック塀が倒壊したり、自然災害によって空き家が崩壊したりした結果、通行人を怪我させてしまった場合、所有者がその責任を問われ、賠償が請求される場合もあります。
地域が負うリスク
空き家はその所有者だけでなく、地域全体にも様々な悪影響をもたらします。
地震などの自然災害が起きた際に建物が倒壊すれば、近隣の住宅や通行人に大きな被害が出ます。また、空き家は放火などの犯罪の温床になり、地域全体の治安や景観にも影響を与えます。さらに空き家でねずみなどの害獣が増加すれば、それが近所中に広がってしまう危険もあります。
水戸市の空き家所有者が使える制度
水戸市では、この空き家問題に対処するためにいくつかの具体的な取り組みを行っています。以下に主要な対策を紹介します。
空き家を売りたい方は行政の「空き家バンク」がおすすめ
水戸市で空き家を抱えていらっしゃる方に特にオススメなのが、水戸市が運営している「空き家バンク」の活用です。
空き家バンクとは、空き家を売りたい(貸したい)所有者と、空き家を買いたい人をつなぐプラットフォームです。
自分が持っている空き家の情報をインターネット上の物件検索ページに掲載することができ、空き家を買いたい人を効率的に見つけることができます。運営を行っているのは行政なので、信頼性もバッチリです。
近年は田舎暮らしブームや地方移住、空き家を活用した事業が増えているため、空き家の需要は高まりつつあります。「流石に売れないよね…」と思っている空き家でも、案外需要があるかもしれません。
空き家バンクへの登録は、まず必要書類を市のHPからダウンロードした後、郵送か窓口に提出することから始まります。詳しくは水戸市のHPをご覧ください。
また、
「空き家バンクへの登録の仕方がよくわからない…」
「自分の家に本当に買取手が付きそうか見て欲しい…」
という方は、どんな小さなことでも結構ですので、以下からご相談ください。
2. 木造住宅の耐震工事を行う際の補助金
耐震工事がなされていない木造住宅の場合、倒壊の危険性がありとても危険です。
そこで水戸市には、耐震工事がなされていない木造住宅の耐震改修工事費用を補助する制度があります。補助されるのは耐震改修設計費・工事費で、最大100万円が補助される仕組みです。
3. リフォームの際に使える補助金
空き家を活用したり、良い状態で売りに出すためにリフォームを行う場合、「水戸市安心住宅リフォーム支援補助金」を利用することができます。
こちらはリフォーム費用が50万円以上の住宅リフォームが対象で、最大10万円が補助されます。
4. 空き家を誰かに譲渡した場合の特別控除
また、親などから相続を受け、さらにそれを他の人へと譲渡するなどして対処を行った場合には、税額の特別控除が受けられます。
水戸市の場合、空き家や土地を親などの元所有者から相続し、尚且つそれを3年以内に他の人に譲渡すれば、その空き家や土地の譲渡所得のうち3,000万円が特別控除されます。
5. ブロック塀等の撤去費用補助
空き家に取り残されたブロック塀は、実はとても危険な存在になり得ます。
特に古いブロック塀には、アンカーと呼ばれる鉄の支柱のようなものが入っておらず、地震などの際には簡単に崩れてしまいます。
ブロック塀は歩道に面していることが多いため、ブロック塀が倒れて登下校中の子どもや通行人に当たってしまった場合、取り返しがつかないことになってしまいます。
水戸市では、そのような倒壊の危険性があるブロック塀を撤去する際に、最大20万円の控除を受けることができます。
空き家のことで損したくない方は、ぜひご相談ください!
もし、
「自分の空き家にはどのような補助金が適用されるか、プロの目でみて欲しい!」
「空き家の今後について、一緒に相談に乗って欲しい!」
…などなど、空き家のことで損しないために計画を立てたい方は、お気軽にご相談ください!
建築士でもあり、空き家のリフォームやDIYに関わってきた経験から、あなたの思いも大切にした空き家の今後を一緒に考えることができます。
空き家管理のポイント
空き家を今後どうするか決めあぐねて迷っている間にも、時間は流れていってしまいます。
そんな時に、空き家の管理で最低限やっておきたいことはどのようなことでしょうか。
月一回は足を運ぼう
空き家の状態を定期的に観察することで、異変にも早めに気付くことができます。
特に雨漏りなどは、放っておくと周囲の床や壁なども雨水ですぐダメになってしまいます。様々な異変に気づけるようになるためにも、月に一回は定期的に足を運ぶようにしましょう。
定期的にチェックしたい場所
確認にきた際は、まず窓を開けて換気を行うことが大切です。中の空気が籠ったままだと、一気にカビが増殖してしまうことがあります。月一回でも換気を行うことで、そのリスクを大幅に下げることができます。
また、水道メーターのチェックも大切です。水道を使っていないのにメーター内部のパイロットが回っている場合には、水道管の劣化などで漏水が起きている可能性があります。
こちらも一見見えにくい場所ですが、意識的にチェックするようにしましょう。
空き家の活用を検討している方へ
どんな空き家なら活用できそう?
「うちの空き家は古いし、流石に買い取り手付かないよな…」
そのように感じている場合でも、案外活用のチャンスが眠っているかもしれません。
特に都市部や駅などへの交通アクセスが良かったりする場合には、空き家の状態に関わらず、賃貸などとして多くの需要があります。
リフォームを行って賃貸として貸し出せば、固定資産税やリフォーム費用などがかかるとしても、長期的にはプラスの資産になる可能性が高いです。
自分の物件が活用できそうかどうか、活用の際のリフォームを安く済ますコツなど、空き家の活用について相談したい方は、ぜひお気軽に以下のフォームからご連絡ください。
活用の事例:空き家をシェアハウスに「由’s シェアハウス」
空き家活用の事例として、私たちのシェアハウスの事例を紹介いたします。
私たちが運営している茨城県水戸市のシェアハウス「由’s シェアハウス」も、もともと空き家だった物件をリノベーションして誕生しました。
シェアハウスのコンセプトは ”「やりたい」が育まれ、巣立つ場所 “。
生活する人が日々を楽しく過ごしたり、自分のやりたいことに挑戦するのを支えることができる場をつくりたいという想いから生まれました。
また今年はシェアハウスの庭を利用して町内会のBBQイベントが開催されたりと、定期的にシェアハウスの庭や中で様々なイベントが開催され、住人や地域の人々、旅人や外国人など、多様な人が集う拠点になっています。
また、住人などがイベントを開催したい時はシェアスペースを開催場所として利用することもできるため、これまでも様々なチャレンジが生まれ、育っていく場所となってきました。
このように空き家を有効活用することで、多様な人々がつながったり、新たな挑戦を応援する場にもすることができるのです。
このような活動を通じて、空き家問題の解決だけでなく、地域貢献や活性化も同時に図ることができます。
水戸市の空き家に関する相談なら時由地材へ!
「空き家を相続してしまったけど、これからどうしていいかわからない…」
「空き家を売ろうにも、とても売れそうな物件じゃないしな〜…」
「空き家を息子、娘の代にまで持ち越したくない…」
「リフォームするのは面倒だけど、何かしら空き家を役立てる方法はないかな?」
このように、所有している空き家の今後について悩んでいる家主さんも多いのではないでしょうか。
空き家について色々相談したいけど、誰に相談していいかもわからず、結局そのままになってしまうことも多いのが現状。
そのような方は、まずはひとりで抱え込まず、第一歩目として私たちに相談してみませんか?
私たち時由地材の代表、本谷由香は、これまで個人や企業、自治体に至るまで、様々な方の空き家の悩みに寄り添ってきました。それらの経験から、空き家のリノベーションや運用のアドバイス、DIYや内部の片付けなど、空き家に関するあらゆる悩みをトータルでサポートすることができます。
また二級建築士としての知識と経験から、空き家に関して専門的な知見からのアドバイスも可能です。
空き家に関するどんな小さな悩みでも大歓迎です。まずはお気軽に、悩みや相談などをお聞かせください。
空き家に物が多く、片付けも行いたい方は、今なら軽トラ一杯分15,000円で片付けを行うことも可能です!
時由地材代表:本谷由香のプロフィール
『見捨てられたものに新たな価値を』
この理念のもと、茨城県水戸市を拠点に空き家の片付け・リフォーム事業や廃材のリメイク、シェアハウスを通じた心の拠り所づくりなどを行っております。
私の祖父は大工で叔父も建築士だったので、ものごころついた時から建築が身近にあり、二級建築士の資格も取得。物の再利用にも興味をもち、失われゆくものの魅力を発見し、新たな価値を創造してきました。
ご依頼者様の想いや建物に寄り添った片付けと活用方の提案によって秘められた価値を再発掘し、住む人、建物、その地域に幸せをもたらします。
また、空き家と猫を通じたまちづくりの一環として、保護猫活動も行っております。
売上金の一部は保護猫基金への寄付に充てさせていただきます。
(参考)保護猫事業のHP